なぎさ洗い

なぎさ洗い

なぎさ洗いとは

古くから、友禅染めの絹の美しさを引き立てるために、加茂川の流れが利用されてきました。「なぎさ洗い」はその原理を応用し、寄せては返す「なぎさ(波)」の力を利用して、繊維の「よれ」や「いたみ」の心配をなくした和服の洗い方です。自然洗いですので、大切なお着物の美しさや風合いをそのままに、そして、型くずれの心配のない洗い方です。

当店の『こだわり』

知らない方の汚れた着物と自分の大切なお着物を一緒に洗われるのは『イヤ』ですよね。当店はそう思います。だから、当店では着物を一枚ずつ洗うことにこだわっています。手間も時間もかかりますが、お客様のお着物を大切に考えたらこの洗い方が一番だとの先代からの教えです。

なぎさ洗いの流れ

1.受付 お客様の要望(加工方法)とお客様が感じているお着物の状況について出来る限り詳しく聞き取りをさせて頂きます。そこで、プロとしてのお手入れ方法等のご提案をさせて頂きます。
2.診断(前検品) 袂などのゴミ、ホコリなどを取り除きながら、着物全体の状況を確認します。ホツレ等の症状がある場合は、この時点でお客様にご連絡して対応をご説明させて頂きます。
3.前処理 着用すると必ず汚れる『衿』、『袖口』、『裾』を特殊なシルクガンで丁寧に洗います。シミが頑固な場合は、助剤等を使用して、丁寧に洗い流します。
4.予洗い 着物を和服専用の洗機で約3分程度洗います。ここでは、全体のホコリ等を取り除きます。
5.全体ブラッシング 着物を洗うために作られたブラシで着物の全体をブラッシングして行きます。着物についている油汚れをキレイに洗い流していきます。
6.本洗い 和服専用の洗機で約10分程度洗います。目に見えない油汚れなどもこの段階で徹底的に洗い流します。
7.自然乾燥 季節によって変わりますが、24時間以上をかけて自然乾燥(陰干し)します。タンブラー(乾燥機)を使われるお店もありますが、絹本来の風合いを損ねるため、当店では自然乾燥にこだわっています。
8.再診(後検品) なぎさ洗い後に残ったシミが無いか確認を致します。シミが残っていた場合は、シミ抜き等の加工を行います。なお、症状によっては特殊シミ抜きや色柄修正などを行う場合もあります。
9.湯のし仕上げ 特殊な蒸気アイロンを使用して、着用時に出来たシワなどを伸ばしていきます。その時に、最終検品を行います。湿気は着物の大敵なので、仕上げ台の下からバキュームで余分な湿気を取り除きながら、細心の注意を払って仕上げて行きます。
10.出来上がり 引きの強い特上雲竜紙で作った『たとう紙』に納めてお客様にお渡しできる状態にします。着物を優しく保護するために、内張紙付の『たとう紙』を使用しています。なお、過度に中敷紙を入れることを必要最小限の中敷紙で、お着物のシワの軽減をしています。(たくさん中敷紙を入れておくと着用時にたくさんのゴミが出るので…)

価格

振 袖 10,000円 羽 織 6,500円
留袖比翼付き 10,000円 袋 帯 5,000円
留袖比翼無し 9,000円 名古屋帯 4,500円
訪問着 9,000円 振袖長襦袢/単衣 4,500円
附下げ 8,000円 長襦袢/単衣 4,000円
喪服・色無地 7,500円 四ツ身/上下 7,000円
小紋・紬 7,000円 一ツ身/上下 6,000円
道行コート 7,000円 浴衣/特殊洗い 1,500円

※上記価格に消費税は含まれていません。
※単衣のお着物は上記価格より20%offです。